📊 計算ロジック

年収手取り計算機の詳細な計算式と税制解説

年収手取り計算機で使用されている税金計算の詳細なロジックと計算式を解説します。

所得税計算

所得税の税率表(2026年度)

課税所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円超 330万円以下10%97,500円
330万円超 695万円以下20%427,500円
695万円超 900万円以下23%636,000円
900万円超 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円超 4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

基礎控除(令和7・8年分)

令和7年度税制改正により、基礎控除は58万円に引き上げられたうえで、令和7・8年分(2025・2026年)は合計所得金額に応じた上乗せがあります。 95万円の控除(合計所得132万円以下)は令和9年以降も恒久的に適用され、それ以外の上乗せ(88万・68万・63万円)は令和7・8年分限定です。

合計所得金額基礎控除額
132万円以下95万円
132万円超 336万円以下88万円
336万円超 489万円以下68万円
489万円超 655万円以下63万円
655万円超 2,350万円以下58万円
2,350万円超 2,400万円以下48万円
2,400万円超 2,450万円以下32万円
2,450万円超 2,500万円以下16万円
2,500万円超0円(適用なし)

出典: 国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」

復興特別所得税

所得税額に対して2.1%の復興特別所得税が加算されます。
最終所得税額 = 所得税額 × 1.021

定額減税(計算に含まれません)

定額減税は令和6年(2024年)分の所得税・住民税に限って実施された一時的な措置で、 本人・同一生計配偶者・扶養親族1人につき所得税3万円・住民税1万円が税額から控除されました。
令和7年(2025年)分以降は実施されていないため、当計算機では適用していません。 令和6年分の手取りを知りたい場合は、計算結果から対象人数分の減税額を差し引いてください。

会社員の税金計算

給与所得控除

給与等の収入金額給与所得控除額
162.5万円以下55万円
162.5万円超 180万円以下収入金額×40%-10万円
180万円超 360万円以下収入金額×30%+8万円
360万円超 660万円以下収入金額×20%+44万円
660万円超 850万円以下収入金額×10%+110万円
850万円超195万円(上限)

社会保険料(15%概算の根拠)

実際の社会保険料率(令和8年度):

健康保険料:全国平均 約9.872%(労使折半で本人負担4.936%)

厚生年金保険料:18.3%(労使折半で本人負担9.15%)

雇用保険料:1.35%(一般の事業。本人負担0.5%、事業主負担0.85%)

労災保険料:事業主負担のみ

本人負担合計:

4.936% + 9.15% + 0.5% = 14.586%

※ 健康保険料率は協会けんぽの都道府県支部ごとに異なります(9.21%〜10.55%)。計算では選択した都道府県の料率を使用します
※ 40歳以上は介護保険料(労使合計1.62%の半分=本人負担0.81%)が追加されます
※ 計算の簡略化のため15%として概算しています

計算式

課税所得 = 給与収入 - 給与所得控除 - 基礎控除(95万〜58万円、所得に応じて逓減) - 扶養控除 - 社会保険料

所得税 = 課税所得 × 税率 × 1.021(復興特別所得税込み)

住民税 = 課税所得 × 10% + 均等割(5,000円)

社会保険料 = 給与収入 × 15%(概算)

個人事業主の税金計算

青色申告特別控除

青色申告を選択した場合、事業所得から65万円の特別控除が適用されます。

事業所得 = 事業収入 - 必要経費 - 青色申告特別控除(65万円)

国民健康保険料

国民健康保険料は所得に応じて計算されます(概算):

健康保険料 = (総所得 - 43万円) × 7% + 35,000円
国民年金保険料 = 215,040円(令和8年度: 月額17,920円 × 12ヶ月)

個人事業税

事業所得が290万円を超える場合に課税されます:
個人事業税 = (事業所得 - 290万円) × 5%

計算式

課税所得 = 事業所得 + その他所得 - 基礎控除(95万〜58万円、所得に応じて逓減) - 扶養控除 - 国民健康保険料等

所得税 = 課税所得 × 税率 × 1.021(復興特別所得税込み)

住民税 = 課税所得 × 10% + 均等割(5,000円)

個人事業税 = (事業所得 - 290万円) × 5%(290万円超の場合)

法人の税金計算

法人税率

中小法人(資本金1億円以下):

  • 所得800万円以下:15%
  • 所得800万円超:23.5%

普通法人:

  • 一律23.5%

地方法人税・法人住民税(均等割・法人税割)

地方法人税 = 法人税額 × 10.4%

法人住民税 均等割(資本金額に応じた定額。従業者50人以下・東京都基準):

  • 資本金1,000万円以下:70,000円
  • 資本金1,000万円超1億円以下:180,000円
  • 資本金1億円超10億円以下:290,000円

法人住民税 法人税割 = 法人税額 × 7.0%(標準税率、赤字でも均等割は発生)

事業税・特別法人事業税

事業税(所得割、標準税率):

  • 法人所得400万円以下:3.5%
  • 400万円超800万円以下:5.3%
  • 800万円超:7.0%

特別法人事業税 = 事業税 × 37%

※ 事業税は本来翌期の法人税課税所得から控除(翌期損金算入)されますが、本計算機では簡略化のため未反映です。

会社負担分の社会保険料

健康保険・介護保険・厚生年金は労使折半のため、役員報酬から天引きされる本人負担分と同額を会社も負担します。 標準報酬月額は健康保険の等級表(50等級、上限139万円)を用いて算出し、厚生年金は標準報酬月額65万円を上限として計算します。

加えて、会社は子ども・子育て拠出金(厚生年金の標準報酬月額 × 0.36%)を全額負担します。

出典: 日本年金機構 標準報酬月額表

留保金課税(特定同族会社の特別税率)

法人税は個人の累進課税より低いため「利益を役員報酬や配当として出さず、法人にひたすら貯め込む」ことで 税負担を圧縮する手法を防ぐ目的で、特定同族会社(株主の1グループが発行済株式の50%超を保有する会社)には 留保金課税という追加課税が課される場合があります。

資本金1億円以下の法人は原則この対象外です(租税特別措置法66条の13。資本金5億円以上の法人に完全支配されている場合を除く)。 ひとり社長・マイクロ法人(資本金1,000万円以下が一般的)は通常、留保金課税を気にする必要はありません。

資本金1億円を超える場合の計算(対象となる法人のみ):

  • 留保金額 = 所得 − 法人税額
  • 留保控除額 = 「所得×40%」「年2,000万円」「資本金×25%」のうち最も大きい額
  • 課税留保金額 = 留保金額 − 留保控除額(0円未満は0円)
  • 税率:3,000万円以下10% / 3,000万円超1億円以下15% / 1億円超20%

出典: 国税庁「特定同族会社の特別税率」。配当等の社外流出・課税外収入項目は本計算機では扱わないため、留保金額の計算を簡略化しています。

計算式

法人所得 = 売上 - 経費 - 役員報酬 - 会社負担分社会保険料

法人税等合計 = 法人税 + 地方法人税 + 住民税均等割 + 住民税法人税割 + 事業税 + 特別法人事業税 + 留保金課税

役員個人の税金 = 会社員と同様の計算(給与所得として)

実効税率 = 総税額 ÷ 売上 × 100

役員報酬の最適化ロジック

役員報酬を増やすほど個人の税・社会保険料負担は増える一方、法人に残る利益は減り法人税等は減ります。 逆に役員報酬を減らすほど法人に利益が残りますが、個人の手取りは減ります。

役員報酬シミュレーターでは、役員報酬月額を5万円刻みで動かしながら 「世帯手取り+法人留保(税引後)の合計」を目的関数として最大化する報酬額を探索します。 参考値として「個人手取りのみを最大化する報酬額」も併記します。

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注意事項

• この計算機は概算値を提供するものであり、実際の税額と異なる場合があります。

• 社会保険料は簡略化した計算を使用しており、実際の料率とは異なります。

• 各種控除や特例措置は一部のみ対応しています。

• 正確な税額計算については、税理士や税務署にご相談ください。

• 税制は毎年改正される可能性があります。最新の情報をご確認ください。