アメリカの自動車税は日本とどう違う?購入から維持までかかる税金を解説
日本で車を所有すると、毎年「自動車税」や「自動車重量税」がかかりますが、アメリカの自動車税の仕組みは日本と大きく異なります。この記事では、アメリカで車を購入・所有する際にかかる税金の種類や計算方法、州ごとの違いについて、初心者にも分かりやすく解説します。アメリカでのカーライフを考えている方は必見です。
アメリカの自動車税は日本とどう違う?購入から維持までかかる税金を解説
日本で車を所有すると、毎年「自動車税(種別割)」や車検時に「自動車重量税」を支払う必要があります。では、アメリカではどうでしょうか?
アメリカの自動車税の仕組みは、州や地域によって大きく異なり、日本のように全国一律ではありません。この記事では、アメリカで車を購入・所有する際にかかる税金の種類や、日本との主な違いについて、初心者にも分かりやすく解説します。
1. アメリカで車を購入する際にかかる税金
アメリカで車を購入する際、日本と同様に車両本体価格以外に税金がかかります。最も大きな税金は「販売税(Sales Tax)」です。
販売税(Sales Tax)
アメリカには連邦政府レベルの消費税はありませんが、ほとんどの州や地方自治体が販売税を導入しています。
- 特徴:
- 日本の消費税に相当しますが、課税対象は消費全般ではなく、特定の物品やサービスに限定されることが多いです。
- 車の購入時にも課税され、その税率は州や郡、市によって大きく異なります。
- 税率:
- 州によって税率がゼロのところもあれば(例:オレゴン州、デラウェア州)、10%を超えるところもあります。
- 同じ州内でも、住んでいる郡や市によって税率が変わることも珍しくありません。
- 支払い時期:
- 車を購入する際に、ディーラーを通じて販売価格に上乗せして支払います。
2. 車を所有・維持する際にかかる税金
アメリカでは、日本のように排気量や重量に応じて全国一律で課税される「自動車税」や「自動車重量税」という概念は存在しません。代わりに、州や郡が定める「登録料」や「個人財産税」といった形で費用を支払います。
2-1. 登録料(Registration Fee)
日本でいう「ナンバープレートの登録費用」にあたるもので、毎年支払うのが一般的です。
- 特徴:
- 車の所有者情報やナンバープレートの有効期限を更新するための費用です。
- 州によって計算方法が大きく異なり、車の価値、重量、年式、あるいは一律料金で決まります。
- 毎年、車を登録している州の陸運局(DMV: Department of Motor Vehicles)から通知が届き、更新手続きを行います。
- 支払い時期:
- 年に一度、車の登録を更新する際に支払います。
- 新車購入時は、通常1年分または2年分の登録料を先に支払います。
2-2. 個人財産税(Personal Property Tax)
アメリカの一部の州や地域では、車を「個人が所有する財産」と見なし、その価値に応じて税金を課します。
- 特徴:
- 州や郡によって税の有無や計算方法が異なります。
- 車の時価や年式に基づいて税額が計算され、固定資産税のように毎年支払います。
- 支払い時期:
- 毎年、地域の税務署(Assessor's Office)などから通知が届き、指定された期日までに支払います。
3. 日本の自動車税との主な違い
アメリカの自動車税は、日本の制度と以下のような点で大きく異なります。
- 統一制度の有無:
- 日本: 自動車税や自動車重量税は全国一律の制度です。
- アメリカ: 州や地方自治体ごとに税制が異なり、統一された制度はありません。
- 課税の考え方:
- 日本: 排気量や重量といった「車の性能」に対して課税する傾向が強いです。
- アメリカ: 「販売(Sales Tax)」「所有物(Personal Property Tax)」「登録(Registration Fee)」といった、車の取引や所有行為そのものに対して課税する傾向が強いです。
- 経年重課:
- 日本: 自動車重量税は、新規登録から13年、18年と経過すると税額が上がります。
- アメリカ: 個人財産税は車の時価に基づくため、通常、年式が古くなるほど価値が下がり、税額も下がります。
4. まとめ:アメリカでのカーライフを考える際のポイント
アメリカの自動車税は、州や地域によって大きく異なるため、車を購入する前に、住んでいる場所の税制をしっかり調べる必要があります。
【チェックポイント】
- 販売税(Sales Tax): 車を購入する州の販売税率を把握する。
- 登録料(Registration Fee): 毎年支払う登録料がいくらになるか、州のDMVのウェブサイトなどで確認する。
- 個人財産税(Personal Property Tax): 住んでいる郡や市で、車に個人財産税がかかるか、かかるとすればいくらになるか確認する。
このように、アメリカでは日本の自動車税のように単一の税金を考えるのではなく、複数の費用や税金を合算して、車の維持費を考えることが重要です。事前に情報を収集することで、想定外の出費を防ぎ、安心してアメリカでのカーライフを楽しむことができるでしょう。